車両ファイル
Train.dat

ここでは、車両エディタによる車両ファイル(Train.dat)の作り方を説明します。車両エディタはこちらからダウンロードできます。


1. 編成 (unit)

M車重量 (motor-car weight)
電動車 1 両の平均重量です。単位はトン(ton)です。

M車両数 (number of motor-cars)
電動車の車両数です。M車両数とT車両数との比は粘着性能に影響します。

T車重量 (trailer)
付随車 1 両の平均重量です。単位はトン(t)です。

T車両数 (number of trailers)
付随車の車両数です。オール M 編成では 0 に設定します。M車両数とT車両数との比は粘着性能に影響します。

車体長 (length of car)
1 両連結面間の距離です。単位はメートル(meter)です。

制御車 (control car)
先頭車が電動機を備えているかどうかの設定です。締切電磁弁と空転・滑走時の動作に影響します。

T車 (trailer) 先頭車は付随車です。電動機を備えていません。T車両数を 1 以上にする必要があります。
M車 (motor-car) 先頭車は電動車です。電動機を備えています。


2. 性能 (performance)

加速力曲線 (accelerative force curve)

減速度 (deceleration)
常用最大ブレーキの減速度です。単位はキロメートル毎時毎秒(kilometer per hour per second)です。

粘着係数 (adhesion coefficient)
速度 0 km/h/s での粘着係数の計画値です。粘着係数とは、粘着力を軸重で割った値で、大きい値ほど車輪は滑りにくくなります。


3. ブレーキ (brake)

指令伝達 (type of communication)
運転台のブレーキハンドルの操作を各車に伝える方式の設定です。

電磁直通 (electromagnetic straight air brake) 電磁直通空気ブレーキです。
電気指令式 (electric command brake) 電気指令式ブレーキです。
自動空気 (automatic air brake) 自動空気ブレーキです。

電空協和
電気ブレーキが動作したとき、空気ブレーキを調整することで適切なブレーキ力を与える制御です。

無し 制御しません。空気ブレーキをそのままに、電気ブレーキ力が足されるので、減速度は設定値以上になります。
締切電磁弁 電気ブレーキが動作いている間、電動車のブレーキシリンダ圧力をゼロにします。主に直流電動機の車両で使われています。
遅れ込め制御 電気ブレーキ力をできる限り利用し、不足したブレーキ力分の圧力だけブレーキシリンダに送り、ブレーキ力をほぼ一定に保ちます。主に VVVF 制御車で使われています。

電制停止
電気ブレーキが作動できる最低の速度です。単位はキロメートル毎時(kilometer per hour)です。


4. 圧力 (pressure)

単位はキロパスカル(kilopascal)です。

BC 常用最大 (brake cylinder - service brake)
0% 乗車時の常用最大ブレーキのブレーキシリンダ圧力です。

BC 非常 (brake cylinder - emergency brake)
非常ブレーキのブレーキシリンダ圧力です。

元空気溜め上限 (air compressor - stop)
空気圧縮機を停止させる圧力です。

元空気溜め下限 (air compressor - start)
空気圧縮機を作動させる圧力です。


5. 応答性 (response)

単位は秒(second)です。

力行入 (power - start)
力行ノッチを入れてから加速し始めるまでの時間です。

力行切 (power - stop)
力行ノッチを切ってから加速が止まり始まるまでの時間です。

電制入 (electric brake - start)
ブレーキノッチを入れてから電気ブレーキがかかり始めるまでの時間です。

電制切 (electric brake - stop)
ブレーキノッチを切ってから電気ブレーキが緩み始めるまでの時間です。

常用 (service brake)
電磁直通ブレーキ車では、ブレーキハンドル操作に対する直通管圧力変化の遅れです。
電気指令式ブレーキ車では、ブレーキハンドル操作に対するブレーキシリンダ圧力変化の遅れです。
自動ブレーキ車では、ブレーキ管圧力変化に対するブレーキ管圧力変化の遅れです。

非常 (emergency brake)
電磁直通ブレーキ車では、非常ブレーキ操作に対する釣り合い空気溜め減圧の遅れです。
電気指令式ブレーキ車では、非常ブレーキ操作に対するブレーキシリンダ圧力増加の遅れです。
自動ブレーキ車では、ブレーキハンドル操作に対する釣り合い空気溜め圧力変化の遅れです。


6. 機敏性

駆動力の変化率の設定です。主に乗り心地に影響します。

力行入 (power - start)
加速力が強まる速さです。

力行切 (power - stop)
加速力が弱まる速さです。

電制入 (electric brake - start)
電気ブレーキ力が強まる速さです。

電制切 (electric brake - stop)
電気ブレーキ力が弱まる速さです。

込め (brake - apply)
圧力が上昇する速さです。

緩め (brake - release)
圧力が降下する速さです。


7. ハンドル (handle)

タイプ (type)

ツーハンドル (two handle) 力行とブレーキが別々の形式です。
ワンハンドル (one handle) 力行とブレーキが一体の形式です。電気指令式ブレーキでないと設定できません。

力行段数 (power notches)
力行ノッチの段数です。

ブレーキノッチ (brake steps)
ブレーキノッチの段数です。電気指令式ブレーキでないと設定できません。

ノッチ戻し
力行フルノッチを入れた後、加速力を戻すことのできる最小のノッチです。


8. 運転台 (cab)

運転士の視点の座標です。原点は、X: 軌道中心、Y: レール表面、Z: 連結面です。単位はミリメートル(millimeter)です。

左右 (X)
X 方向の座標です。右がプラス方向です。

高さ (Y)
Y 方向の座標です。上がプラス方向です。

前後 (Z)
Z 方向の座標です。前がプラス方向です。


9. 装置 (device)

ATS-P
ATS-P を備えているかどうかの設定です。

ATC

無し (none) ATC を装備しません。
手動切替 (manual switching) ATC を装備します。ATS/ATC の切り替えは運転士が手動で行います。
自動切替 (automatic switching) ATC を装備します。ATS/ATC の切り替えは自動で行われます。

EB (emergency device [or deadman's device])
EB 装置を装備しているかどうかの設定です。

定速制御
定速制御装置を備えているかどうかの設定です。定速制御とは、上り勾配で一定の速度を維持して力行する制御です。

抑速制御 (holding brake)
抑速ブレーキノッチを備えているかどうかの設定です。抑速ブレーキは、下り勾配で一定の速度を維持するブレーキです。

再粘着装置 (re-adhesion device)
空転や滑走したときに車輪をレールに再粘着させる制御装置です。

タイプ A 直流電動機用です。
タイプ B すべり速度に対してトルクの変化が小さい制御です。衝動は抑えられますが、再粘着に時間がかかります。
タイプ C タイプ B とタイプ D の中間の標準的な制御です。
タイプ D すべり速度に対してトルクの変化が大きい制御です。再粘着の時間は短いですが衝動が大きいです。

応荷重制御 (load-compensating device)
応荷重制御ができる 1 両あたりの最大荷重です。単位はトン(ton)です。応荷重制御は、乗車率によって電流や圧力を調整し、一定の加速度や減速度を得るための制御です。

誤通過防止
駅の手前で停車及び通過を運転士に知らせる装置です。警報が鳴る地点は、列車速度が速いほど手前になります。

無し 装備しません。
1 回発音 停車または通過の警報を 1 回鳴らします。
連続発音 停車の場合、ドアが開くまで警報を鳴らし続けます。通過の場合は鳴りません。


10. モータ音 (sound of motor)

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